ファンタジックアニメ「千と千尋の神隠し」社会風刺と自分探しの旅

千と千尋の神隠し/タイトル

こんにちは、皆さん!「千と千尋の神隠し」は、日本昔話に出てくるような不思議な物語。両親と共に異世界に迷い込んで、自分の居場所を失い、名前さえ奪われてしまった少女・千尋の前に現れる不思議な世界、湯屋に集う八百万の神々、魔女の湯婆婆、巨大な赤ん坊、人面鳥、顔無しのお化け、水上を走る電車・・次々と現れる奇想天外な発想に驚かされます。

アイデンティティーを失った千尋が自分自身を取り戻そうと、厳しい湯屋で働きつつ、仲間たちと交流しながら精神的に成長してゆく姿が描かれます。
千尋を取り巻く数々のキャラクターは、ファンタジックながらも現代社会や人間性を風刺するイマジネーションに溢れています。
まるで、おもちゃ箱をひっくり返したようなファンタジックアニメ楽しんでみましょう。

目次

「千と千尋の神隠し」予備情報

「千と千尋の神隠し」は、2001年に公開されたスタジオジブリ制作のファンタジックアニメーション映画。約125分。第52回ベルリン国際映画祭で金熊賞、2003年には第75回アカデミー賞で、日本映画では初のアカデミー長編アニメ映画賞を受賞、業界誌のランキングでも高位に選ばれるなど、世界的な人気アニメとなりました。

【スタッフ】

監督/脚本/原作:宮崎駿
音楽:久石 譲
声の出演:柊瑠美、入野自由、夏木マリ、内藤剛志、沢口靖子、上條恒彦、小野武彦、菅原文太、神木隆之介(当時8歳)

千と千尋の神隠し/イメージ

★YouTube「千と千尋の神隠し」Pickup
★主題歌「いつも何度でも」

「千と千尋の神隠し」ざっくりあらすじ

千と千尋の神隠し/イメージ

10歳の少女・荻野千尋は、両親と共に引越し先の新居へと車で向かう途中、森の中の不思議なトンネルから、八百万の神々が住む不思議な世界へ迷い込んでしまいます。

周囲の怪しい雰囲気をよそに、探検気分の両親はある一軒の飲食店を見つけ、並んでいるご馳走を勝手に食べ始めるのですが、両親とは別に千尋は町を散策、橋の下を走る電車を見ていると、背後から少年が強い口調で「すぐに戻れ」と言うのです。

もう夕暮れ、千尋が先ほどの店に戻ると、そこには両親の服を着た大きな豚が二匹、食べ物を食い散らかしていたのです。千尋の両親は神々の食べ物に手をつけた罰として豚の姿にされてしまったのでした。

夜になり独りぼっちの千尋は、この悪夢が早く覚めることを願いつつ異世界を彷徨っていると、先程の少年ハクに助けられます。

ハクは、八百万の神々が集う「油屋」という湯屋で働いていました。行き所のない千尋は「油屋」で働くことに。
しかし、油屋の主人の湯婆婆は、相手の名を奪って支配し、働かない者は動物に変えてしまうという恐ろしい魔女。千尋も名を奪われ、新たに「千」と名付けられます。

ブタにされてしまった両親を助けるため油屋で働き始めた千尋、仕事はきついものでしたが、一生懸命な働きにより仲間として皆に認められます。喜ばれたお客からも、お礼として不思議な団子をもらいます。

ある日、湯婆婆は対立している銭婆から魔女の契約印を盗むようハクに命令します。強い魔力を持つ銭婆によりハクは重傷を負わされて戻って来ます。

その頃、油屋ではカオナシというお化けが従業員を飲み込み暴れていました。カオナシは以前千尋に親切にされ、再会した際、砂金や食べ物で千尋の気を引こうとしたのですが断られ、怒っていたのです。しかし、千尋が不思議な団子を食べさせると、飲み込まれた従業員達を吐き出しカオナシは鎮まります。

千尋は傷ついたハクを助けたい一心で、銭婆の所へ謝罪に訪れます。銭婆に魔女の契約印を返しハクの行いを謝ります。銭婆は神妙な千尋を受け入れ一件落着。

油屋に帰った千尋とハクは千尋の両親を解放するよう湯婆婆に交渉すると、今や千尋の味方となった従業員達も応援するのでした。怒る湯婆婆でしたが、千尋は晴れて自由の身となり、仲間に祝福されながら油屋を去るのでした。

異世界と人間界の境界までハクが見送りに来て、いつか再会をと約束して別れます。
千尋がトンネルの前まで来ると、人間に戻った両親が何事もなかったかのように待っていたのです。トンネルを抜け人間界に戻った千尋たちは、再び車に乗って引越し先に向かうのでした・・

★強欲は身の破滅。ほら!あなたの周りにも、神様は世の中をじっと見ていらっしゃる。

「千と千尋の神隠し」感想・フィーリング

千と千尋の神隠し/イメージ

まあー、とにかく次々と現れる奇想天外なキャラクターとシチュエーション!あり得ない、非現実的、妄想感にワクワク、そんなストーリーです!

異世界の神々がお客として訪れる湯治場的「湯屋」のモデルとしてイメージするのは、四万温泉のとある古風な旅館。と思いきや、どこかエキゾチックな風情もあり、空想と現実が混沌として存在する世界です。

疲れた時は信州の山小屋で静養されるという作者の宮崎駿さん。神々&湯屋、という発想は、日本に古来より伝わる神事にヒントを得たとされます。長野県に伝わる「天龍村の霜月神楽」や「遠山の霜月祭」を始め、似たような神事は日本各地にあり、お招きした神々にお湯をかけ、舞を奉じる神事が行われています。

神事が行われる空間はとても神秘的、まさに日本昔話の舞台設定として最適なシチュエーションです。

墓場の鬼太郎みたいな・・異世界のいろんなキャラクターが登場、彼らの声の出演がまた結構豪華な顔ぶれでおもしろい!

千尋を助ける謎の美少年ハクはいいとして、湯屋の主人・老獪な湯婆婆がクセモノ。得体の知れないカオナシ、巨大な赤ちゃん・坊、頭だけの怪物、不気味な姿の人面鳥、従業員のカエルやナメクジ。そして八百万神は日本古来の神々、おしら様・一言主様、のの様、石神様、河の主等々。
(坊の声を担当したのは当時8歳の神木隆之介だって、へぇー・・)

金儲け主義や買収・欲望・環境汚染など、人間の醜さへの皮肉が込められているようなキャラクターたちが登場。子供はただおもしろがるだけかもしれないけれど、大人は自戒の念を持つべきだろうか・・

複雑な世の中の縮図として描かれた、神々の癒しの場「湯屋」。ここでは過酷な環境下で弱者や子供たちが労働を強いられている。現代社会に通じるものがありそうですな。

少女は「千尋」という名前を奪われ「千」と呼ばれることに。ここで自分という存在があっても無きが如く扱われてしまうのです。それが神隠しとされる所以なんですね。

同僚のハクも同様の境遇であり、カオナシも自分の意志も言葉も失ったお化け状態なのです。カオナシは自分の想いが伝わらないと切れて暴れまくる、現代社会における悲しい歪を風刺しているようです。

物語は、危機に直面したり、困難に立ち向かうことで、少女が自分らしさ(アイデンティティ)を取り戻そうと頑張る姿が描かれます。

異世界に迷い込み、両親は豚にされ、千尋は頼る親も無く居場所も無く不安を抱える弱者、更に自分という存在を意味する名前も奪われてしまったわけですが、何とか生き抜こうと涙をぬぐいながら一生懸命働き、仲間たちと交流するうちに逞しく成長してゆく姿が描かれます。

千尋の努力は、親を助けたい一心、仲間を助けたい一心、「人のために力を尽くすのだ」との教えでもあり、それはまた自分を取り戻すための力を得るものとなるのです。

勝手に人のご馳走をバクバクたべてしまい豚になってしまった両親。ここで「強欲は身を滅ぼす」「欲に溺れると痛い目を見る」という教訓が与えられます。

大量のゴミや自転車が出てくる川、汚れた川の神様の登場などは、まさに環境問題を啓発するもの。

「千と千尋の神隠し」多くのメッセージ要素が含まれていましたね。
人間の欲望、言葉の大切さ、個々のアイデンティティー、弱者への思いやり、勤勉な生き方、神々への敬愛、仲間愛、地球環境問題もありました。

人生どんな困難な状況においても、自分自身をしっかり持っていれば乗り越えられると言っているようです。
また、神様という存在を大切にして、人と人とは互いに尊敬し合い、謙虚な心で向かい合うことで優しい世の中になってゆくのだと示しています。

純粋だった子供時代、しかし人は大人になるにつれ、複雑な人間関係や社会の仕組みにもまれ、醜い感情や負の気持ちが生まれてきてしまうものです。
本作の視聴は自らを省みるきっかけになったでしょうか?

遊び心で伝えられたメッセージ、個々の受け取り方は様々と思われますが、あなたの心にはどんな風に伝わっるのでしょうか・・

★それでは、またお会いしましょう。Good Luck!

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この記事を書いた人

居所地:日本の中央山岳地域で田舎暮らし
映画・TVドラマ大好き人間
古代ロマン・スピリチュアル小説ファン
Pen name/Blog nickname:福徳星人

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