「琅琊榜〈弐〉風雲来る長林軍」死線を越える愛と義の絆

こんにちは、皆さん!「琅琊榜〈弐〉風雲来る長林軍」は、広大な山河や丘陵・深山幽谷がを舞台として、壮大なスケールの物語が繰り広げられます。大規模な戦闘シーンや家族愛、義の志でつながる絆が物語の中心に据えられており、主人公たちが死線を越えながらも絆を深めていく姿が描かれます。
この記事では、「琅琊榜〈弐〉風雲来る長林軍」の魅力に迫り、描かれる人間関係や絆の力が物語をどのように彩るのか、その魅力や感動に迫ってみましょう。

目次

「琅琊榜〈弐〉風雲来る長林軍」予備情報

「琅琊榜〈弐〉風雲来る長林軍」は、2017年、中国の作家ハイ・イェンの架空歴史小説をもとに制作された中国のテレビドラマです。2015年の前作「琅琊榜 〜麒麟の才子、風雲起こす〜」の続編となります。
中国南北朝時代に設定された架空の国・梁を舞台とし、前作同様、情報機関琅琊閣が健在、家族愛を絡め、朝廷と長林軍の攻防が描かれた、全50話の物語です。

【スタッフ】

監督:コン・シェン リー・シュエ
脚本:ハイ・イェン

【キャスト】

蕭平章(しょう・へいしょう)役:ホァン・シャオミン
長林王府の長男、聡明で冷静沈着、長林軍副総帥〈出演作品:女帝エンペラー・岳飛伝〉

蕭平旌(しょう・へいせい)役:リウ・ハオラン
長林王府の次男、琅琊閣で修行、兄を支え後に長林軍を率いる〈出演作品:空海・深夜食堂 中国版〉

蒙浅雪(もう・せんせつ)役:トン・リーヤー
長林王府の世子妃、平章の妻〈出演作品:宮パレス・ワイルド・シティ・星に誓う恋〉

林奚(りん・けい)役:チャン・ホイウェン
済風堂の女医、蕭平旌に協力〈出演作品:世界の中心で愛を叫ぶ・妻への家路〉

【テーマ曲】
エンディング「清平愿」
作詞:海宴 作曲:董穎達 歌:黄綺珊

★YouTube「琅琊榜〈弐〉風雲来る長林軍」Pickup

「琅琊榜〈弐〉風雲来る長林軍」ざっくりあらすじ

梅長蘇の協力により靖王が即位してから数十年後、代は変わって靖王の嫡男が治める梁国。皇帝の義兄弟である長林王率いる長林軍は、皇帝からの絶大な信頼を得て大きな兵権を与えられていました。

しかし、朝廷では長林王の勢力が増すことをよしとせず危険視する朝臣もおり、また外敵の侵攻により国境は緊張状態にあり、まさに風雲巻き起こる予兆が見え隠れしています。

そんな中、長林王の長子・平章は国境へと出兵するのですが、途中で補給船は沈没、援軍も無い中、敵と戦った平章は勝利を得るものの重傷を負ってしまいます。

琅琊閣で修業していた弟の平旌は、兄の危難を聞いて駆けつけます。この危難には裏があるとにらみ調査を始めるのですが、これをきっかけに平旌は、様々な思惑が入り組む朝政の渦中へ足を踏み入れ、国を揺るがす陰謀に巻き込まれていくのです。

平旌は、瀕死の平章を懸命に介抱する医女の林奚に好意を持ち始めます。平旌と林奚は協力して真相を究明するうちに打ち解け合い、二人の気持ちは次第に近づいていくのでした。

複雑に絡み合う朝廷の敵対勢力との攻防の末に、長林軍は離散、蕭家の没落、その先では平旌の親友だった蕭元啓の謀反と対峙することになってしまいます。

平旌は、地方に散らばる長林軍に、正義の旗の下に再び終結し共に戦おうと呼びかけます。これに呼応し、義のために立ち上がった長林軍の兵士たちが全国から続々と集まり膨れ上がり、いよいよ最後の決戦へ挑みます。

★怒涛のラストへ最後の決戦は迫力満点!

「琅琊榜〈弐〉風雲来る長林軍」見どころ・感じどころ

初作「琅琊榜〜麒麟の才子、風雲起こす〜」では才知による攻防が繰り広げられましたが、本続編「琅琊榜〈弐〉風雲来る長林軍」では戦闘シーンが多く、迫力の肉弾戦が描かれました。

◆壮大なスケールと、親兄弟・夫婦の家族愛

随所に映し出される中国の広大な国土や深山幽谷。そうした大自然の舞台で繰り広げられる迫真の戦闘シーンは、初作を上回る大規模なもので迫力満点、圧倒されます。
後半、平旌が全国の長林軍に終結を呼びかけ、義の志を持つ兵士たちが、野を越え丘を越え続々と集まってくるシーンには、ゾクゾクと震えがくるほど感激しました!うーッ。

戦闘シーンもさることながら、注目したいのは長林王家の家族たちの愛と絆の物語です。
聡明で誠実な兄・平章と感情が先走るやんちゃな青年平旌、全く性格の異なる兄弟を見守る父・長林王の深い愛、そしてまた、平章とその妻・浅雪との愛の強さ。それぞれの生き様が微笑ましく感動的です。
弟の平旌は家族の死と向き合い、悲しみを乗り越え、様々な困難を経験することで、たくましく成長していく姿に感銘を受けます。

◆登場人物たちの、隠された血脈の真相   

本続編では、初作のようにカリスマ的な主人公がおりません。蕭家のキャラの異なる兄弟が主役的存在となりますが、初作からつながる血脈の関係が隠されていたり、また、特徴のない登場人物もわらわらと多く、誰がどことつながっているのやら分かりにくく、記事を書くに当たって相関関係をちょっと整理してみました。

〈武靖帝皇家〉
初作で、梅長蘇(林殊)の支援により皇帝の座についた武靖帝には二人の実子と一人の養子がいました。嫡子は武靖帝の後を継ぎ今上皇帝となり、次子は莱陽王(謀反を起こす)、長林王・蕭庭生は養子です。今上皇帝の死後はその息子が即位しますが、新帝は13歳、少年のため伯父である長林王が補佐します。

〈長林王家〉
長林王・蕭庭生は先帝の養子。息子が二人いて、兄は蕭平章、次男は蕭平旌、物語の主人公です。
蕭平章の妻、蒙浅雪は、初作に登場する禁軍の将軍・蒙摯の一族のようです。

※実は、蕭平章は長林王の実子ではありませんでした。初作で先帝の庇護を受けたのは庭生の他に、林深と路原という人物がいました。路原は莱陽王の謀反に加担し死罪となりましたが、庭生はその遺児を引き取り、自分の第一子としました。それが蕭平章です。

※実は、林奚と平旌は幼い頃に親同士が決めた婚約者だったのです。林深が戦死したことで、母親は林奚を連れ姿を消してしまいます。後に成人した林奚は女医となって平旌と再会するのです。

〈莱陽王家〉
莱陽王は先帝・武靖帝の実子ですが、兄の今上皇帝の代に謀反で死罪となります。家族は許され、息子蕭元啓とその母は二人で静かに暮らしていました。元啓と平旌は仲が良かったのですが、しかし、次第に長林王家に不満や恨みを募らせ、物語の後半、元啓は荀家と結託し謀反を起こします。

〈荀家〉
荀白水は荀皇后の兄であり内閣の主補を担っています。常日頃、皇帝の信頼の厚い長林王家を疎ましく思っていました。蕭平章・蕭庭生が亡くなると、策謀を巡らし、長林王府を封鎖に追い込みます。

◆エンディングの曲と歌「清平愿」に感激! 

エンディングで歌われる「清平愿」。義に溢れる壮大な物語を彷彿とさせる歌詞・曲共に強く印象付けられるもので、毎回最後までじっくり聴いていました。歌詞は脚本のハイ・イェン氏の作、物語にふさわしい漢詩調の詞、さすがです。以下再度かみしめたく思います。(以下抜粋)

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長歌 響きわたり 回廊を巡る風 巍巍たる朝堂へ迫る
かつての戦火と万里に広がる雪 あまたの邪心朱門を越えゆく
戦場へ送り出す 添い遂げたき人 天涯 手を携えれば 他に何も望まない

覚悟の酒 飲み干す
北の戦場が男たちを呼ぶ 駆け抜ける忠義と熱き血潮 国を守る気概に迷いなし
清平なる世を求めて 弓を蔵めれば恨みなし 天道 何時ぞ先を読めるや

積雲震わせ 浪を平らげる 闇に交える剣 星を射る矢
北の戦場が男たちを呼ぶ 駆け抜ける忠義と熱き血潮 国を守る気概に迷いなし
清平なる世を求めて 願わくは天下にて 永久に烽火が上がらぬことを

★YouTube「清平愿」Pickup

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「琅琊榜〈弐〉風雲来る長林軍」にみる人生の有為転変

有為転変とは、この世のすべての存在や現象は、さまざまな原因や条件によって常に移り変わるものであり、少しの間も留まっていないこと。また、この世が無常で、儚いものであることを例える仏教にある言葉です。

「琅琊榜〈弐〉風雲来る長林軍」は、命がけの戦いや政治的陰謀など、激動の時代を扱ったもので、まさに世の中の有為転変や諸行無常といった思想を象徴する背景です。

有為転変は世の常、故に人生には様々な波が訪れます。しかし、このドラマのキャラクターたちは、困難な状況に直面しながらも、信念を貫き通し、波に立ち向かいながら成長していきます。彼らが助け合い、支え合いながら困難を乗り越える姿は、見る者に勇気と希望を与えてくれます。
人生の中でも、困難な時期に、信頼できる仲間や家族がいることがどれほどありがたいことかを改めて感じさせられます。

本作品は、古代中国の南北朝時代を背景とした架空の物語ですが、人生において精神的な支えとなる必要不可欠な絆や信念というものの大切さを教えてくれました。そのテーマは時代を超えて共感を呼び起こすものです。死線を越えての絆や困難に立ち向かう強さは、天災・人災に脅かされる現代の私たちにも示唆を与えてくれるものがあります。

「琅琊榜〈弐〉風雲来る長林軍」では、予測不可能な運命が常に移り変わる世にあって、困難や死線を越えながら絆を深めていく姿に深い感銘が与えられました。
作品を通じて私たちは、「時勢は常ならず有為転変」の深い意味を知り、人生において大切なものへの愛着を改めて考え、また認識させられます。この物語は単なるエンターテイメント以上のものを私たちに伝えてくれる、価値ある作品と言えるでしょう。

「琅琊榜〈弐〉風雲来る長林軍」まとめ

はい、家族の絆と義侠心に溢れる壮大な物語でした。志や目的を同じくする仲間同士が心を一つにして行動することは、とても大きな力になりますね。スポーツなどの団体戦や職場でも、あるいは平和運動・救済活動に至っては個人はもちろん、世界も巻き込むエネルギーをもっているのですから・・

近々第三作目が放送される予定のようです。楽しみですね!
オープニングの背景CGは、初回作では主人公の雰囲気に合わせ優雅な「蝶」の背景でしたが、本続編では「蝉」がデザインされました。三作目はどんなモチーフでしょうか?ドラマと共に楽しみです。

★それでは、またお会いしましょう。Good Luck!

本ブログはSWELLを使用しています
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この記事を書いた人

居所地:日本の中央山岳地域で田舎暮らし
映画・TVドラマ大好き人間
古代ロマン・スピリチュアル小説ファン
Pen name:東岳院展大
Blog nickname:福徳星人

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