「琅琊榜〜麒麟の才子、風雲起こす」異色のカリスマヒーロー

こんにちは、皆さん!「琅琊榜〜麒麟の才子、風雲起こす」は、病弱ながらも異色のカリスマを持った主人公が活躍する物語です。主人公は諸葛孔明を彷彿とさせる策士であり、優雅な姿・所作にロマンを感じさせる一方で、復讐を胸に秘め、政争の渦に身を投じ激動の人生を送ります。
物語が織りなすロマンスとスリリングな展開は、視聴者を引き込み、異彩を放つ彼の知略と勇気によって巻き起こされた風雲は多くの視聴者を魅了し続けます。
本記事では、過酷な運命を背負った主人公の魅力に触れながら、奥深い義と情の世界を振り返ってみましょう。

目次

「琅琊榜〜麒麟の才子、風雲起こす」予備情報

「琅琊榜〜麒麟の才子、風雲起こす」は、中国の作家ハイ・イェンの架空歴史小説をもとに制作されたテレビドラマで、2015年に中国で放映された全54話の物語です。
中国南北朝時代に設定された架空の国・梁を舞台に繰り広げられる政争と復讐劇が描かれたもので、中国版エミー賞など9部門で10冠を獲得し、影響力を持つドラマとして高い評価を得ています。

【スタッフ】

監督:コン・シェン、リー・シュエ
原作:ハイ・イェン
脚本:ハイ・イェン

【キャスト】

梅長蘇(ばい・ちょうそ)役:フー・ゴー(射雕英雄伝・風中の縁)
穆霓凰(ぼく・げいおう)役:リウ・タオ(傾城の皇妃・白蛇伝・天龍八部)
靖王(せいおう)役:ワン・カイ(偽装者・他来了請閉眼)
蒙摯(もうし) 役:チェン・ロン(水滸伝・楊家将伝記・侠骨丹心)
飛流(ひりゅう)役:ウー・レイ(封神演義・明妃伝)
誉王(よおう) 役:ビクター・ホァン(流星蝴蝶剣・三国志Three Kingdoms)

【テーマ曲】

主題歌「風起時」  歌:フー・ゴー
挿入歌「紅顔旧」  歌:リウ・タオ
挿入歌「赤血長殷」 歌:ワン・カイ

★YouTube「琅琊榜〜麒麟の才子、風雲起こす」Pickup

「琅琊榜〜麒麟の才子、風雲起こす」ざっくりあらすじ

6世紀頃の中国南北朝時代は大小の国家が乱立する乱世の時代でした。そうした国の一つ、梁国では皇太子と第5皇子の誉王(よおう)との間で後継者争いが起こっていました。

そんな中、中立を保ち各国の情報を集め売買する情報組織「琅琊閣」から「麒麟の才子を得た者が天下を得る」という情報が流れます。権力者はそれぞれ我こそはと麒麟の才子獲得に動きだします。

その麒麟の才子とは、琅琊榜の首位、智謀に長けた梅長蘇(ばいちょうそ)のことで、梅長蘇は蘇哲(そてつ)と名を変え、既に都に潜入していました。

実は、梅長蘇は12年前に謀反の罪で壊滅させられた赤焔軍の生き残りの林殊(りんしゅ)だったのです。崖から落ち瀕死状態の林殊は、何年もの間、顔が変わるほどの苦しい闘病生活に耐え、今にも壊れそうな身体を保持しながら、冤罪の無念を晴らすべく梁国に舞い戻ってきたのでした。

梅長蘇は赤焔軍を陥れ父を死に追いやった者たちへの雪辱を果たすべく、梁国の宮廷に足を踏み入れ、君主の器量を持つ第7皇子・靖王(せいおう)を援け政争に身を投じるのでした。

一方、南の国境を守る雲南公主の穆霓凰(ぼく・げいおう)は、かつて許嫁だった林殊の面影を宿した梅長蘇に惹かれてゆきます。しかし梅長蘇は、目的達成までは親友だった靖王や愛する人にも自分は林殊だと真実を告げることができず切なく胸を痛めるのでした。

やがて、梅長蘇はその智謀で皇太子派と誉王派を巧みに操り彼らの勢力を削いでいきます。陰謀を企てた者を排除し、ついに靖王を後継者に擁立し、赤焔軍と林家の名誉回復を成し遂げるのでした。
しかし梅長蘇の余命はいくばくも・・

★カリスマ的人気の病弱なヒーローが主人公。武芸の達人
や武侠が売りの中国時代劇の中で希少なドラマですね。

「琅琊榜〜麒麟の才子、風雲起こす」見どころ・感じどころ

「琅琊榜〜麒麟の才子、風雲起こす」は、朝廷の陰謀で戦いに敗れ満身創痍となった若武者が十数年の歳月を経て、その卓越した智謀を駆使し一族の冤罪を晴らすという復讐劇。
アクションあり、ロマンと知的なサスペンスあり、「琅琊榜」という一風変わった情報機関の設定が面白い異色の時代劇に仕立て上がっています。

◆「琅琊榜」とは? 史実か創作か?       

情報機関「琅琊閣」には各国の情報が集められ、情報を売買しています。そこでは「琅琊榜」という格付け機関もあり、「十大富豪榜」「十大美人榜」のように様々なジャンルの格付けが行われていました。
梅長蘇は才知に秀でた者ランキング「十大公子榜」の首位、禁軍を束ねる将軍、蒙摯は武術に優れた者「十大高手榜」にランキングされています。

まことしやかに描かれている「琅琊榜」は実在のものでしょうか。探ってみましたが、どうも架空の歴史小説の中の創作のようです。でも、巷ではこのような格付けの話題は昔も往々にしてあったことでしょうね。日本でも江戸時代には歌舞伎役者や浮世絵、相撲などの熱狂ファンによる人気押しがありましたから。

ちなみに「琅琊」という名称ですが、先秦から唐朝時代にかけて存在した地名で、現在の山東省青島の南部に位置しています。梁国の支配下あったこの地域は古代中国において戦略的に重要な場所だったようです。現在青島は国際的な港湾都市として繁栄していますね。

◆諸葛孔明を彷彿とさせる智謀に満ちたストーリー

皇帝の後継者の座を巡る皇子たちの争い、皇帝の直属機関懸鏡司の策謀、朝廷の派閥闘争に端を発する赤焔軍冤罪事件の陰謀、梅長蘇の復讐が複雑に絡み合いながら物語は展開してゆきます。

次第に表れてくる13年前の赤焔軍冤罪事件の真相に迫る過程は圧巻、因果関係が絡まる布石・伏線が張り巡らされ、かなり緻密に練り込まれたストーリーに仕上がっています。

梅長蘇は本当の姿を隠して敵の目を欺き、巧みな智謀により敵を排除してゆく手並みは、天才軍師とされる諸葛孔明を彷彿とさせます。知性的で品格がある一方、死と隣り合わせの悲哀と熱情が描かれた感動的なストーリーで、クオリティが高い作品と絶賛されています。

◆強くない、病弱ヒーローの魅力そのカリスマ性 

梅長蘇の魅力は、その知性と義侠的な人格、そして弱々しいが故に、その静かな立居振まいが一層優雅に感じられることです。長裾の漢服を纏った梅長蘇の姿は、佇んでいるだけでそのまま浮世絵になってしまうようなカリスマ性があります。主人公を演じたフー・ゴーさん、中国名では「胡歌」さん、いかにも梅長蘇の雰囲気ありますね。

梅長蘇は病弱で全く武力を有しない知性派。寒さに当たりすぐ熱を出したり、貧血?で倒れたり、昏睡状態に陥ったり、吐血したりと、もうボロボロの身体を最後まで引きずっています。過酷な運命を背負った梅長蘇、ラストでは大望を果たしたものの余命幾ばくも無い状態でさえ、国のため武将として戦地に赴こうとする生き様に感動させられます。

梅長蘇もかなり個性的な主人公ですが、取り巻く共演者たちも、それぞれが役所にピッタリ。ベストキャスティングで物語の面白さを印象づけています。

・悪役の懸鏡司の首領・夏江。→本当に憎らしい、演技が上手なんですね。
・梅長蘇を支える正義の味方、林殊の親友・靖王と禁軍の将軍・蒙摯。
・梅長蘇の護衛で武芸の達人・飛流。若くてお茶目、重い物語がポッと明るく。
・猜疑心が強い梁の皇帝と凡庸を装う皇帝の弟・紀王→いい仕事してます。

★挿入曲「紅顔旧」の素晴らしい演奏を見つけたので
ぜひ味わってみてください。
二胡演奏:田宇  竹笛演奏:董敏

「琅琊榜〜麒麟の才子、風雲起こす」から得る人生哲学

「弱者は人生をどう生きるか?」「弱者はどのように目標を達成できるか?」
本作品を視聴して、少し考えてみました。

ドラマでは病弱な主人公が持てる才知を駆使して目的を達成する姿が描かれました。しかし世の中は、才知に優れた者ばかりとは限りません。豊かな文明社会にあっても、病弱、貧困、難民、出自や学歴が低い、孤独な高齢者など、様々な弱者が多数存在しています。

「弱者はどう生きるか?」この問いに対する答えは難しく一概に言い表すことはできません。様々に異なる背景を持ち状況が異なっているからです。社会的な支援が不足していることは否めませんが、そうした状況の中でも、心の持ち方一つで希望を持ち、前向きに生きることは可能ではないでしょうか。

出自や学歴、環境によって人間の価値が変わるわけではありません。天から与えられた命を再認識し、自分自身を大切にし、まずは自信を持つことが重要だと思います。

そして、自分の望む未来像をイマジネーションすることです。これは弱者に限らず誰でもが簡単にできることで、人生を歩む上で大切なのは目標を持つことです。イメージした目標に向かって一歩一歩努力を重ねること、目標は困難に打ち勝つ力を育む源となるものです。

目標が明確であれば、日々の苦難も乗り越えやすくなります。そのためには、自己啓発やスキルアップを図ることも重要ですし、教育の機会や訓練プログラムを求め活用して、自己成長に努める姿勢が不可欠です。

また、社会からのサポートを受けることも大切です。身近な人や支援団体、地域のコミュニティなど、手を差し伸べてくれる存在を頼ることで、困難を乗り越える知恵や力を養うことができます。

同時に周囲の人々とのつながりを大切にし、他者への感謝と思いやりを持ち助け合うことで、より強い絆を築くことができます。一人より複数の仲間と共に支え合うことがより強い力を発揮できるものです。

弱者が人生を歩むことは、決して容易ではありませんが、希望を捨てず、前向きに生きることは可能です。自分を信じ、目標を持ち、他者と共に歩むことで、困難な道も乗り越えられるのです。力強く、前向きな気持ちで、一歩一歩着実に人生を歩んでいきましょう。

「琅琊榜〜麒麟の才子、風雲起こす」まとめ

はい、病弱で熱を出したり倒れたりと実にひ弱な主人公、しかしその智謀の才で世の中を変えるという、異色の歴史ストーリーでした。

そしてまた、フー・ゴー(胡歌)演じる主人公の、悲哀を含む弱々しさの一挙一同には優美な美しさがあり、独特のカリスマ性に感じ入りました。

続編「琅琊榜〜風雲来る長林軍」は、初作に登場する人物の血脈を受け継いでいます。物語りの雰囲気は勇壮で初作とは異なりますが、こちらもなかなか見応えのある作品です。
第三作目が近々公開予定のようで楽しみです!

★それでは、またお会いしましょう。Good luck!

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この記事を書いた人

居所地:日本の中央山岳地域で田舎暮らし
映画・TVドラマ大好き人間
古代ロマン・スピリチュアル小説ファン
Pen name:東岳院展大
Blog nickname:福徳星人

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