ときめきの「ラストクリスマス」!年末に贈る素敵なラブロマンス

「ラストクリスマス」アイキャッチ画像

クリスマスの夜、特別な出会いが人生を変える・・「ラストクリスマス」は、ワムの名曲「ラスト・クリスマス」とのコラボレーションで、心ときめくロマンチックな物語を描いた映画です。

物語はクリスマスシーズン、12月の煌めくロンドンが舞台です。小さな親切が生き方を変える、ちょっとした言葉が人生を幸せに導くというメッセージが込められ、クリスマスに起きたファンタジックなできごとが、心温まるエンディングに繋がっていきます。

本記事では、素敵な「ラストクリスマス」にスポットを当て、クリスマスという特別な一夜に舞い降りるファンタジーな出来事に思いを馳せてみたいと思います。

目次

「ラスト・クリスマス」予備知識

Last Christmas 「ラスト・クリスマス」は、2019年のアメリカの映画です。クリスマスの定番ソングとして世界中で親しまれている、イギリスのポップ・デュオ「ワム」の名曲 「ラスト・クリスマス」をモチーフに制作された、ロマンテチックなラブストーリーです。

【スタッフ】

監督:ポール・フェイグ
原案・脚本:エマ・トンプソン
音楽:セオドア・シャピロ

【キャスト】

ケイト役:エミリア・クラーク(主人公)
トム役:ヘンリー・ゴールディング(不思議な青年)
サンタ役:エマ・トンプソン(クリスマスショップの店主)

「ラスト・クリスマス」ざっくりあらすじ

ロンドンのきらびやかなクリスマスショップで働くケイト。自分勝手で家族関係がうまくいかず、家を飛び出し一人で暮らし、歌手を目指してオーディションを受け続けるものの一向に上手くいかず、生活は乱れがちです。仕事も恋愛も家族関係にも悩みを抱えるケイトは仕事に身が入らず、店長のサンタから頻繁に注意を受けています。

ある日、店の前で空を見上げる青年トムがケイトの前に現れます。トムは店をのぞいたり、不意にケイトの前に現れては、スッと立ち去ってしまう、なんとなく謎めいた青年でした。が、親しくなるうちに、トムはいつも彼女の悩みを聞き、上手にアドバイスをくれる存在となっていきます。

ケイトは好意を持ち始めたのですが、その後トムはピタッと店に来なくなってしまいました。ホームレスのシェルターでボランティアをやっていると聞いていたケイトは、そこへ行ってみるのですが、誰もトムのことを知らず会うことはできませんでした。

そんなことで落ち込んでいたケイトの前に、偶然自転車で通りかかったトム。トムはケイトを自宅へ招き入れるのでした。
ケイトはトムに信頼を寄せ、心臓移植を受けたことや心の悩みをうちあけます。

トムと会うまでのケイトは自己中心的で、しかも自分のことさえいいかげん、ましてや他人を気づかうことなんてできない人間でした。ですから、周りの人からも大切にされることがあまりなかったのです。

しかし、トムと出会い、彼の人を思いやる心に触れ、そしてまた自分の心の声を共有してもらえたことで、かたくなだったケイトの気持ちは次第に和んでゆきます。会えばケンカばかりしていた姉や両親に歩み寄り和解し、迷惑をかけていた友人にも謝ります。

ケイトの日常が少しずつ変わってゆきます。これまで気にもとめていなかったホームレスの人たちのために、施設の前で歌い始めました。彼女の小さな行動は、次第に人々の心に響き、ケイトの周りには人が集まってくるようになりました。
自分を大切にすることや、他人を思いやることができるようになったケイトは毎日が楽しくなっていきます。

そんな気持ちを伝えようとトムの家を訪ねたのですが・・居合わせた不動産業者によると、そこの住人は1年以上も前に交通事故で亡くなり、以来空き家で誰も住んでいないとのこと・・
詳細な話から、やがてトムの真実が明らかに・・

★ネタばれしちゃいます。実はトムは自分の
心臓移植のドナーだったのです。

「ラスト・クリスマス」の魅力と印象

★クリスマスムード★

♪Last Christmas I gave you my heart (去年のクリスマス 僕は君に愛を捧げた)
クリスマスが近づくと、必ずどこかで耳にする曲、ワムの「ラストクリスマス」。クリスマスの定番ソングの一つ、失恋した男性の切ない心情を歌った曲ですね。

映画「ラストクリスマス」は、背景で流れるこの素敵な曲が魅力の一つです。音楽と映像が絶妙にストーリーを盛り上げ、高揚感を引き立てます。
切ないけれどテンポのよい、名曲に飾られた「ラスト・クリスマス」は、まさにクリスマスムード満点のキラキラ映画です。クリスマスツリー有り、イルミネーション有り、舞い落ちる雪景色有り、誰でもがロマンチックな気持ちに誘われてゆきます。

でも、ただロマンチックでキラキラなだけでなく、その中に様々な人生観や社会問題が微妙に絡まっていることに気づいてほしいと思います。
クリスマスシーズンにふさわしく、奇跡ファンタジーや暖かくて心温まるシーンもまた、美しい映像と共に観る者の心をつかみます。

★ダメ女の心の変化・人生の転機★

歌手のオーディションを受け続けてもうまくいかない、家族との不和、自己中心的で友達にも迷惑をかける、当初ヒロインのケイトはメチャクチャなダメ女として描かれます。しかし、謎の青年トムに出会い、彼の優しさ、生き方に触れたことで、その後のケイトは自分を振り返り、周りの人々との関係を良い方向へ修復する展開となります。

後に真実が明かされますが、謎の青年トムは一年前交通事故で命を落とし、その時、奇しくも心臓を提供しケイトを救ってくれた人だったのです。
トムは心臓を提供し、せっかく命を救ったのに、自堕落な生活を送り悩み苦しむケイトを見過ごせなかったのでしょう。クリスマスという特別な時期に姿を現し、彼女にアドバイスを贈り、励ましたかったのです。

紆余曲折を経て、ケイトは人の役に立つことから人生の喜びや楽しさが生まれることを知ります。生きがいを見い出したのです。
シェルターでのチャリティーコンサートでケイトは皆にこう伝えます。
「生きているって本当に幸運、お互いに助け合える、それで幸せになれるから」

★現代社会の世相を反映★

「ラスト・クリスマス」は、ゴージャスなクリスマスのイメージを背景に、恋愛と心の成長の物語が描かれますが、様々な現代社会の問題も映し出されます。

ケイト一家は、ユーゴスラビアの内戦を逃れイギリスに逃れてきたのですが、そうした難民への偏見や差別という厳しい現実が実際に存在しています。それがケイト自身の負荷ともなり、人に対しての反抗心故に生活が乱れていたのかもしれません。
ケイトの姉は、LGBTとして家族や世間や目を気にして生きています。また、シェルターでボランティアに助けられながら暮らす貧困層の人たちがいます。

移民問題、格差社会、セクシャルマイノリティなど現実的な問題をを巧みに絡ませ、「ラスト・クリスマス」をテーマ曲として、ラブロマンスに仕上げた本作品は、映像のキラキラ感もさることながら、原案・脚本(エマ・トンプソン)は素晴らしいなと感心します。

「ラスト・クリスマス」からくみ取る人生哲学・心の糧

寒さが増してきました。今年ももうすぐ年末、クリスマスの雰囲気がますます盛り上がり、さまざまなクリスマスソングが流れる中、ワムの「ラスト・クリスマス」が心をときめかせてくれます。この曲は、一見失恋の歌のようですが、実は人生の深いメッセージが込められています。
過ぎ去った恋の記憶を嘆く一方、もう泣きたくないから新しい愛を見つけよう、とのメッセージも含まれています。失敗や別れを乗り越えて、前向きに進むことを示唆しているようです。そういえば曲調も割合軽快なポップ調です。

映画の中で、ケイトの事情に応じてトムはいろいろなアドバイスするように語りかけます。
「この先どうしていけばいいんだろう?そんな気持ちになったときは、自分にできる小さなことをやってみたらいい」
「人のためになる小さな行い、日常のアクションが、その人の人格をつくるんだよ」
「誰かを思いやる、小さな行動をくり返していくことで、きっと道が見えてくる」

トムの言葉を信じ、ケイトは少しずつ実行に移します。自分の行動ひとつひとつを見直し、自分も他人も大切にすることに目覚めていきます。
かつて自堕落な生活を送っていたケイトは、人間的に成長し、人々と助け合うことの大切さを学び、思いやりを持つことで、生きる喜びを見出していくのです。

ヒロインが抱える悩みや苦しみは、私たちの日常でも共感を覚える部分があります。この映画「ラスト・クリスマス」は、ポジィティブな生き方が素敵な未来を開く、そんなきっかけを与えてくれる物語です。
クリスマスシーズンを楽しみながら、自身を見直し、新たな心の成長を感じ取ってみてはいかがでしょうか。きっと明るい未来や、素敵なロマンスに出会えるかもしれません。

「ラスト・クリスマス」まとめ

はい、自己中で周りの人々に対して思いやりや優しさを持てない人間が、クリスマスの奇跡によって人間らしさを取り戻すという素敵な映画でした。
しかも、クリスマスムードにたっぷり浸れるロマンチックで、ちょっとファンタジーな物語、華やかに飾り付けられたロンドンの雰囲気も楽しめましたね。

クリスマスシーズンのデートムービーとしても、年末の慈善活動を助長するメッセージも伝わり、申し分のない仕立てとなっています。
忙しい日常の合間、ちょっとだけ素敵な時間を過ごしたいという方にお勧めの映画です。

★それでは、またお会いしましょう。Good Luck!

本ブログはSWELLを使用しています
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この記事を書いた人

居所地:日本の中央山岳地域で田舎暮らし
映画・TVドラマ大好き人間
古代ロマン・スピリチュアル小説ファン
Pen name:東岳院展大
Blog nickname:福徳星人

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