「ゴースト/ニューヨークの幻」甘美で切ないラブ・ファンタジー

ゴースト/タイトル

皆さん、こんにちは!「ゴースト/ニューヨークの幻」は、1990年に公開されたロマンティチック・ファンタジー映画です。主人公の恋人たちの切なくも美しい姿が世界中多くの視聴者の心を揺さぶりました。

愛する人を突然失った悲しみ、見えない存在との絆、そして永遠の愛を信じる気持ち。こうしたテーマが巧みに織り込まれ、今なお色あせることなく私たちを魅了しています。

さらに、この作品を感動的なものにしているのは、名曲「アンチェインド・メロディ」の旋律、名場面として映画史に残る二人の陶芸シーンは、記憶に刻まれ忘れられないシーンとなっています。

愛する人が傍にいることの尊さ、離れても決して消えることのない愛の力、観るたびに新たな感情が湧き上がる甘美な世界、そんな作品の魅力を今回改めて振り返ってみたいと思います。

目次

「ゴースト」予備情報

「ゴースト/ニューヨークの幻」は、1990年のアメリカ映画。強盗に殺された男が、幽霊となった後も愛する人を守るため、霊力の増幅に悪戦苦闘するという、切なくも心温まる物語が描かれます。甘美で切ないテーマ曲「アンチェインド・メロディ」を背景に、大ヒットを記録したラブ・ファンタジーストーリーです。

【スタッフ】

監督:ジェリー・ザッカー
脚本:ブルース・ジョエル・ルービン

【キャスト】

サム:パトリック・スウェイジ
モリー:デミ・ムーア
オダメイ:ウーピー・ゴールドバーグ(天使にラブ・ソングを)
カール:トニー・ゴールドウィン

【音楽】

音楽:モーリス・ジャール
主題歌:ライチャス・ブラザーズ「アンチェインド・メロディ」

★YouTube「ゴースト/ニューヨークの幻」Pickup

「ゴースト」ざっくりあらすじ

ウォール街の銀行で働くサムと陶芸家のモリーは恋人同士。ある夜、二人はデートの帰り道に強盗に遭い、揉み合ううちにサムは銃で撃たれ即死、救急車で病院に運ばれますが、サムは自分が既に死亡しているとは思っていませんでした。

モリーがサムに駆け寄り抱きかかえる様子や警察から事情を聞かれている様子を客観的に見ている自分がいることに、サムは困惑し事情が理解できないでいます。やがてサムは自分が死んでゴーストになったことが分かり愕然とするのでした。

ゴースト/イメージ

ゴースとなったサムが部屋にもどると、モリーに気があるサムの友人カールがモリーを慰めていました。更にモリーの留守中、部屋にあの強盗が姿を現したのです。モリーが戻ってきたため強盗は逃げ出しましたが、サムはモリーの身に危険が迫っていることを感じ強盗の後を追いかけます。

ところが、その強盗の元に友人のカールがやってきて、サムは彼らの衝撃の事実を知ることに。カールは麻薬組織との裏取引で、架空口座で資金洗浄するという不正を働いていたのです。その不審な点に気付いたサムが架空口座のコードを変更したため、麻薬組織への送金が出来ない状態となり、カールはコード表を盗むため強盗にサムを襲わせたのでした。

友人の裏切りに激怒したサムはカールに殴りかかるも、その拳は空を切るばかりで物質への影響を及ぼすことはできず、サムは悩み嘆く他ありませんでした。
そんな時、サムは地下鉄にいるサブウェイゴーストに出会い霊力の顕現方法を教わります。また、霊媒師オダ・メイを脅迫し操り、モリーに自分の存在を知らしめ、カールたちへ報復をするべく知恵を働かせます。

サムは霊媒師オダ・メイを使い、麻薬組織の架空口座にある400万ドルを引き出し慈善団体に寄付してしまいます。
大金が消えているのを知ったカールは青ざめ頭から血の気が引いてゆきます。400万ドルが組織に渡らなければ自分は殺されてしまいます。

モリーはオダ・メイに憑依したサムから真相を聞かされ、彼女の体に乗り移ったサムの霊的存在を確信します。
そこへカールたち悪人が400万ドルを取り返そうと襲いかかりますが、サムの霊力に圧倒され、交通事故やガラスの下敷きになったりして自滅し、地獄へと引きずり込まれてしまうのでした。

モリーを守ると言うサムの想いは叶い、昇天する時がやって来ました。光に包まれたサムはモリーと最後の口づけを交わし、告げます、愛していると・・

「ゴースト」見どころ・感じどころ

ゴースト/イメージ(橋)

「ゴースト/ニューヨークの幻」は、ファンタジー、ロマンス、サスペンス、コメディが絶妙に絡み合ったラブロマンスストーリー。目には見えない「愛」という存在が美しい旋律と映像で描かれたた感動作です。

◆ラブストーリーとキャストの魅力 

思いもかけぬ突然の死で幽霊となった男性が、霊媒を介して恋人を守り、無念の思いを晴らすと言うファンタジックな物語。
ラブロマンス映画として世界中で愛されているのは、やはりデミ・ムーアのセクシーで美しくミステリアスな魅力のせいでしょうか、光っていましたね。
そして、霊媒師を演じたウーピー・ゴールドバーグさんのコメディタッチな演技が最高、本作をただのラブロマンスに終わらせない面白さは彼女の存在があってこそと言えます。今視聴しても新鮮!色あせない名作映画の一つです!

◆甘美で切ない極めつけのテーマ曲 

本作が人々を感動させ世界的なヒットとなったのは、音楽とラブシーン映像が実にピッタリと嵌って魅了されてしまうからなのでしょう。
サムとモリーの陶芸シーンの背景に、感情をくすぐるように甘美なアンチェインド・メロディが流れ、ひときわ艶めかしさが漂う傑作シーンとなっています。
美しいラブストーリー、ラストも感動的、そして心に響く切ない「アンチェインド・メロディ」が、この映画を名作に仕上げたと言っても過言ではないでしょう。この旋律を聞くだけでロマンティチックな世界に引き込まれます・・

リメイク版「ゴースト もういちど抱きしめたい」
2010年、松嶋菜々子と韓国俳優ソン・スンホン主演で邦画リメイク版が制作されました。ストーリーは原作と異なり、ヒロインの方が事故で亡くなり、恋人をそばで見守る形となっており、主題歌「アイシテル」を平井堅が切々と歌い上げています。

「ゴースト」霊魂思想と霊媒

この映画が描く「死後の世界」はちょっと短絡的にも思えますが、まあそこはファンタジックなお伽噺のような物語、理屈なしに楽しめました。さて、死後の世界に関する考え方は、文化や宗教によって大きく異なりますね。日本と他国での霊魂感について、ちょっと興味深く探索してみました。

◆西洋の死生観

西洋では、キリスト教の影響が強く天国と地獄の概念が中心で、死後に神の裁きを受け、善行を積んだ者は天国へ、罪を犯した者は地獄へ行くとされています。イスラム教も同様に、最後の審判によって天国か地獄へ行くとされます。いずれも、生前の行いが重要なカギとなっており、信仰や善行によって魂が救われると説かれます。本作「ゴースト」では、ラストで死んだ悪人が黒い闇に引きずり込まれてしまいますね。

◆東洋の死生観
東洋では、仏教や道教、ヒンドゥー教などの影響を受け、輪廻転生の概念が広く信じられ、死後、魂は業(カルマ)によって次の生まれ変わりが決定されると考えられています。
仏教では、六道(天道、人間道、修羅道、畜生道、餓鬼道、地獄道)を巡るとされ、悪行を積めば苦しみの世界へ、善行を積めばより良い世界へ導かれるとされています。更に極楽浄土を目指すには修行が重要とされます。

ゴースト/イメージ

◆日本の死生観
日本では、仏教と神道が混ざり合った独特の死生観があります。仏教の輪廻転生の考え方が広く受け入れられていますが、神道では祖霊信仰が根強く、死者の魂は家族や地域の守護神となると考えられています。

◆有史以前の古代の死生観
古代の日本では、海山・森や動物・石などに精霊が宿るとした自然信仰(アニミズム)が主流で、死は自然の流れの一部として受け入れられていました。従って、遺体は、土葬・風葬・鳥葬などにより自然に帰していたのです。
同じように、祖霊信仰が強いアフリカでは、死者の魂は先祖と共にあると考えられ、今も自然葬や風葬が行われる地域があるといいます。

死後の世界に関する考え方は、宗教や文化によって大きく異なりますが、共通するのは「死は終わりではなく、新たな形で続く」という概念であると思われます。

霊媒の真偽?
本作にも登場する霊媒師は、霊的存在と現世の人間を媒介する能力を持つ人物のことを指し、日本では「口寄せ」や「霊能者」とも呼ばれ、霊的存在と交信し、メッセージを伝えるとされます。

霊媒現象には、霊界通信や自動書記、憑依などがあり、これらの霊媒現象の真偽については、科学的検証も行われ、超心理学の分野では、霊媒が得る情報がESP(超感覚的知覚)によるものか、実際に霊的存在と交信しているのか研究されていますが、しかし、今のところ霊的存在の科学的証明は困難であり、霊媒の能力が本物かどうかは確定的な結論には至っていません。

霊媒の真偽を見極めるには、霊的なメッセージの内容や霊媒者の人格が重要視されます。信頼できる霊媒は、金銭的な利益を求めず、倫理的な行動を取る傾向があります。一方で、偽の霊媒は、恐怖を煽ったり、高額な料金を請求することがあるため注意することが必要ですね。
霊媒の存在を信じるかどうかは個人の価値観によりますが、霊的な現象を冷静に分析し、理性的に判断することが大事ではないかと思います。

「ゴースト」まとめ

はい、美しくも切なく、泣けて笑える感動的な映画でした。ライチャス・ブラザーズの「アンチェインド・メロディ」を背景に、死を迎えてもなお恋人を守ろうとする、その愛の姿に魅了されてしまいます。

ゴーストのサムは天に消える直前に初めて「愛している」と口にします。感動的な別れのシーンでしたが、遅かりし、生きてるうちに言ってほしかった言葉ですね。愛を伝えることの重要さを教えられます。

人は病気や不慮の事故で、いつ誰かと会えなくなるか分からない、一寸先は闇とも言える儚い存在です。だからこそ、愛を伝えるべき人には伝えておきたいものです、結果はどうあれ、会えなくなってから後悔しないように・・

★それでは、またお会いしましょう。Good Luck!

本ブログはSWELLを使用しています
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

居所地:日本の中央山岳地域で田舎暮らし
映画・TVドラマ大好き人間
古代ロマン・スピリチュアル小説ファン
Pen name:東岳院展大
Blog nickname:福徳星人

目次