「逃亡者」冤罪の果てに待つ運命の力とは?

逃亡者タイトル

こんにちは、皆さん! 映画「逃亡者」は、冒頭から息をつかせぬ展開で私達を物語の渦へ巻き込んでいくサスペンス映画の名作です。

無実の罪で追われる者の必至さ、逃亡者を追う者の執念深さ、双方の極限的な心理状態が物語に独特の緊張感を醸し出し深いドラマが生まれています。

本作を改めて観ると、90年代作品ならではの重厚な空気感と、今見ても遜色ないストーリーテリングの力に引き込まれます。
今回は、そんな「逃亡者」を振り返り観ての印象、また日本でも多い「冤罪」について考えてみました。

目次

「逃亡者」予備情報

「逃亡者」は1993年のアメリカ映画で、1960年代に放送された連続TVドラマをベースとしたリメイク作品です。妻殺しの罪を着せられた医師が警察に追われながらも逃亡を続け、孤軍奮闘し真犯人を探し出そうとする、緊張感あふれるサスペンス映画です。

【スタッフ】

監督:アンドリュー・デイヴィス
脚本:デヴィッド・トゥーヒー、ジェブ・スチュアート
原作:デヴィッド・トゥーヒー、ロイ・ハギンズ

【キャスト】

キンブル医師  役:ハリソン・フォード
ジェラード捜査官役:トミー・リー・ジョーンズ

★YouTube「逃亡者」Pickup

「逃亡者」ざっくりあらすじ

逃亡者/イメージ

優秀な外科医師リチャード・キンブルが、ある晩帰宅すると、最愛の妻ヘレンが家の中で何者かに襲われ瀕死の状態に!
キンブルは、犯人と思しき男と鉢合わせし撃退するも、妻は致命傷を負い救急車を呼んだが既に手遅れで亡くなってしまいます。

犯人と接触したキンブルは、駆け付けた警察に、犯人は片腕が義手であったことを告げ、その男を探すよう懇願するのですが、聞き入れられず逮捕されてしまいます。

キンブルは妻殺しの疑惑をかけられたまま裁判にかけられ、結局、裁判で自分の無実を証明することができず、死刑判決を宣告されてしまいます。

しかし、失意に暮れるキンブルに運命のハプニングが起きました。
死刑囚として刑務所に移送される途上で、他の死刑囚が脱走をはかり護送車は大混乱、そこへ列車が衝突し爆発炎上するという大事故が発生したのです。

キンブルは混乱に乗じ事故現場から逃走、妻を殺害した真犯人を探し汚名を雪ぐためシカゴへと向かいます。
執拗に逃亡者を追ってくるジェラード捜査官とその部下たちの追跡を振り切りながら、やっとのことでキンブルはシカゴに帰り着きます。

同僚で友人のチャールズ・ニコルズに連絡をとり、彼の援助を受け、キンブルは義手の男の情報を掴むため病院に潜り込み、元同僚の看護師の力を借りて、カルテを検索し対象人物を絞り込みます。

一人ずつチェックしていった結果、ついにキンブルは犯人らしき人物を見つけ、証拠を掴むためその人物の家に忍び込みます。
そこでキンブルは、ある写真を見つけ、事件の黒幕に同僚のニコルズがいることを知り、事件の裏に大手製薬会社が絡む陰謀があることを理解するのでした。

それは、病院の新薬導入に関わる案件で、新薬導入を押していたニコルズにとっては自らの富と名声に関わる重大事だったのです。そこに、キンブルが新薬には重大な副作用があることを指摘、新薬導入を問題視したのです。ニコルズにとってキンブルは消えてもらいたい存在だったのです。

ニコルズは、キンブルが真相に近づいていることを知り、人を使いキンブルの命を狙います。
その上、警察でも義手の男の存在を確認し、キンブルが犯人ではないことが分かったのですが、しかし、誤認逮捕を隠蔽したい警察は、キンブル逮捕時、逃亡者殺害も可との判断を通達するのでした。

キンブルは、ニコルズの刺客や警察からも逃れて、ニコルズを捕まえようと新薬発表会場に乱入、会場は騒然となります。そこに、ジェラード捜査官たちが踏み込み、真犯人のニコルズ逮捕に至ります。

こうして、ついにキンブルの冤罪は晴らされたのでした。

「逃亡者」見どころ・感じどころ

逃亡者/イメージ

★追う者と追われる者・緊張の逃亡劇 

映画「逃亡者」の最大の見どころは、無実の罪を着せられた主人公が、真実を求めて逃走を続ける、その切迫したドラマ性にあり、何度見ても胸を締めつけられます。

主人公は自らの潔白を証明するため、危険を承知で真相に迫っていきます。追われる者と追う者双方の間には、常に緊張の糸が張り詰め一瞬たりとも気が抜けません。次第に浮かび上がってくる陰謀の影、徐々に事件の核心が明らかになってゆく過程はサスペンス感にあふれています。

一方、執拗に追跡を続ける捜査官の存在も緊張感を支える重要な要素です。彼は職務に忠実でありながらも、次第に主人公の行動に矛盾を感じ始め、単に「追う者」から「真実を見極める者」へと変ってゆくのですね。

逃亡者と捜査官、この二人の関係性が物語に厚みをもたらし、物語の冤罪を語るにヒューマニックな魅力を生み出しています。

★緻密なサスペンス・冤罪が晴れる時 

私達視聴者は、主人公が味わう焦燥や孤独を共有し、そして一歩ずつ真実へ近づく手応えを追体験することになります。
冤罪が晴れる瞬間を信じて耐え抜く主人公の姿には強く共感し、真実が明らかになるその時は大いなるカタルシスをもたらしてくれます。

物語の終盤に向けて高まる期待感は圧倒的! 緻密なサスペンスと人間の尊厳を描いた本作は、最後まで目が離せない濃密な体験を私たちに提供してくれるものになっています。

「逃亡者」テレビ版のご案内

逃亡者/イメージ

高視聴率を記録した人気ドラマ

「逃亡者」(英題:The Fugitive)は、1963年から1967年までアメリカABC系列で放送されたテレビドラマで、約4年間に渡り高視聴率を記録したドラマです。
こちらはシリーズもの、長い時間をかけて主人公の医師としての使命感や人間性が丁寧に描かれた、今でも人気の高い作品です。主演は、リチャード・キンブルをデビッド・ジャンセン 、フィリップ・ジェラード警部をバリー・モースが演じています。

モノクロ映像から始まったドラマは、人気上昇に伴い4シーズンまで制作され、最終シーズンはカラー映像となり、全120話で構成されています。
日本では1年遅れてTBS系列で放送がスタート、アメリカ同様に日本でも高視聴率の人気番組となりました。

現実に起きた冤罪事件をベースに

本作は、現実にあった冤罪事件「サム・シェパード事件」を元にした小説を下敷きに作られたもので、テレビ版「逃亡者」の冒頭のナレーションの中には、「法律は神ならぬ人間の手により作られ、人間が執行する。恐るべき誤審はここに生じる。」とドラマの核心的なテーマが語られています。

裁判で自らの無実を証明できなかったリチャード・キンブル。ドラマではその後の長く悲惨な逃亡生活、一縷の望みを求めさすらい続ける暗黒の日々が、切々と、黙々と、綴られます。
ずっと観ていて、共感してしまったのでしょうか、いつの間にか自分の気持ちがどんより暗くなっていることにハタと気づきました・・これはいかん。

しかし、冒頭のナレーションには「暗黒の中に運命のはかりしれぬ力があった」と、艱難辛苦の果てに、冤罪の晴れるその時が訪れることを示唆する言葉も語られていたのですね。

あってはならない冤罪

日本でも多い冤罪事件、死刑判決が下った後に再審で無罪となったケースも多いようです。
ちょっと調べてみると、死刑判決後または有罪判決後、再審で無罪となったというケースは1940~2000までに10件、2000以降では、証拠があり起訴されるも無罪となったケースが15件以上、この他にも冤罪ではないかと審理中のものは数知れず。

証拠があっても逆転無罪、では真犯人はどこに? あるいは、悪意の人間に陥れられるということもあるかもしれない。
法律・警察・検察・裁判も人がやる仕事だけに間違った判断もあることだろう。神ならぬ人間には真実を見通すのは難しい。しかし冤罪が起こってはならないし、起こしてはならないのだ。

「逃亡者」まとめ

はい、ハリソン・フォード主演の映画「逃亡者」、スリルとサスペンスに満ちてハラハラドキドキ展開のストーリーでした。さすが優秀なドクター、キンブルの知識や知恵、そして行動力にも、実に爽快なものがありました。

併せて、デビッド・ジャンセン主演のTV版「逃亡者」の視聴もおススメです。こちらは長い時間をかけて主人公の医師としての使命感や人間性が丁寧に描かれた、現在でも人気の作品です。

逃亡・脱出劇は昔も今も根強い人気があります。艱難辛苦の末に冤罪を晴らし、抑鬱からの解放、カタルシスに浸れるからなのですね!

しかし、実際の冤罪事件が報道される時、私達一般人も全く無関心でいいというわけはありません、他人ごとでは済まされないとも思うのです。
あってはならない冤罪、もし自分が渦中に、と考えると、怖い、恐ろしい・・

それでは、またお会いしましょう。Good Luck!

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この記事を書いた人

居所地:日本の中央山岳地域で田舎暮らし
映画・TVドラマ大好き人間
古代ロマン・スピリチュアル小説ファン
Pen name:東岳院展大
Blog nickname:福徳星人

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